家賃と違って、光熱費等は地方へ行くと高くなることが多いものです。また、寒い期間が長ければ暖房代もかかります。
私達も移住する前から「増えるだろうな」と思っていましたが、どの程度増えるのかは全く分からず、少々心配していた部分でもあります。
今回は冬が長い長野県の光熱費や、燃料代に関して、首都圏での生活と比べて実際に移住後にどう変化したかをご紹介します。
光熱費(電気・ガス・水道)
電気
移住前、電気代は特に上がると思っていなかったのですが、これは大きな間違いでした。
詳しくは【中部電力のカテエネ】使用状況を手軽にチェックして、電気の無駄をなくそうを読んで頂きたいのですが、簡単に言うと
「冬の水道管の凍結防止帯の電力消費が思ったよりも大きい」と言うことです。
-4℃以下に下がると水道管内部の水が凍ってしまうため、水道管を温めてこれを防ぐ、凍結防止帯が大体の家には巻いてあります。
凍り始めるのが-4℃だからと言って、その温度まで下がったらスイッチが入るわけではなく、凍るのを防ぐためにもっと早い段階からスイッチが入るようです。
その為、気温の下がる12月~2月頃はほぼ常に温めている状態、と言うことも珍しくないようです。(水を出すと、お湯が少量出てくるのでわかります)
水道管の本数や家の構造など凍結防止帯を付けている量・場所が違うと思いますので、一概には言えませんが
賃貸アパートの我が家は、凍結防止帯だけでおそらく月に5~8千円ほど使っていたのではないかと思います。
これに加えて、普段使っている家電の電気の使用量がプラスされるイメージです。
うちは暖房器具は灯油のストーブを使っていたので、エアコンも使わないでかなりの金額になったので最初はびっくりしました。
「夏が涼しいから、夏の電気代は少ないんでしょ」と思われるかもしれませんが、松本の夏は東京などに比べると短いですし、熱帯夜の日数は少ないです。
ですが、冬の増えた分に比べるとその差は少ないと考えた方が良さそうです。
ガス
松本市内でも都市ガスが使用できる地域は一部ありますが、ほとんどの地域はプロパンガスです。
プロパンガスは都市ガスよりも高くなってしまう(業者が自由に金額を設定できる・輸送メンテナンスコストがかかるなどで)ことは、経験上知っていたので覚悟はしていました。
また、周りで「ガス代が月2万近くになって思わず問い合わせをした」などの話も聞いていたので、正直かなりビクビクしながら使っていました。
賃貸物件の場合、ガス会社を自分で選択できないことが多いので、その物件が契約している会社によって値段のばらつきがあるのが、すごく嫌なところです。
実際私たちはどうだったのか。
使っている量からすると、都市ガスに比べ料金は高い(基本料金がまず高いので)ですがびっくりするほどではなかった、と言う感覚です。
平均すると都市ガスの10%増し位でしょうか。
調べてみたところ、うちが契約している会社は「長野県のプロパンガスの平均ガス料金」とほぼ同じ金額設定でした。
また、ガスコンロではなくIHを使用(IHクッキングヒーター 賃貸でもおすすめの理由)したり、熱効率のいい電気ケトルを使用するなど、できる工夫をしています。
最近では昔よりも少し良くなってきたようですが、地域差もありますし、賃貸物件の場合いざ契約する段階にならないと金額などがわからない、選択肢がない、という状況はかなり不満ですね。
心配な場合は「○○県プロパンガス 平均料金」で調べてみると、相場がわかると思います。
上下水道
水道料金は地方自治体が管理運営していて地域によって大きく金額が違い、全国で一番安い所と高い所では数倍の差があるとのこと。
これは、地理的要因や人口数や需要の違いによる社会的要因があるようです。
私が住む長野県松本市は湧水が点在していたり、ダムも多数で、かなり水が豊富な印象なので、水道代は安いのかな?と思っていました。
結果は上下水道代合わせて「以前住んでいた千葉市とほぼ同じ」でした。
今回調べてみて驚いたのは、同じ松本市内でも下水道使用料が地域によって基本金額に差があることです。(上水道は地域差はありませんでした)
松本地区と四賀地区では、最初の0~10立方メートルの金額がひと月で2000円違います。(詳しくは松本市 下水道使用量の計算方法を知りたいへ)
水道料金で住む場所を選ぶ人はいないとは思いますが、意外と見落としていて後でびっくりするのも嫌ですよね。
気になった方は、住む予定の地域の水道料金を調べてみるといいと思います。
燃料(ガソリン・灯油)
ガソリン
長野県のガソリンは高いのですよ。
時期により変動はありますが、大体ガソリンが高い県全国トップ5位には入っていますね。
逆に以前住んでいた千葉県は、ガソリンが安い県トップ5常連の地域です。その差はレギュラーで1Lあたり10円以上。
この価格差の要因は、輸送コスト。製油所に近い地域ではガソリン価格は安くなり、製油所から遠い内陸部は比較的高めの地域が多くなるようです。
また、競合店舗が少ない地域ほどさらにお値段が上がっていきます。
灯油
千葉に帰ってびっくりしたのはガソリンの安さ。
松本で143円で入れて行き、千葉で131円で入れて帰ってきた……
ただし、驚いたのは灯油は逆で
松本80円、千葉90円ちょい。(年末年始時点で)
灯油は必需品だから、安いのかな。多分。#移住— なかほし@松本移住 (@pe_nappe) 2019年1月4日
上記のツイートの通り、ガソリンは高いのですが灯油は逆に安いのです。
寒いため需要が多いから、と言うことなのでしょうか。
灯油のストーブを購入した(詳しくは信州松本の寒い冬を快適に過ごす為に、買って良かったもの)我が家では、灯油代はどの程度かかったのか。
12月~3月まではストーブのみを活躍させ、ひと月大体4000円(灯油80円/L)ほどだったように思います。
朝と夜の使用で、昼間はかなり寒い日のみ使用です。
賃貸の部屋についているエアコンは、朝の一番冷え込む時間など氷点下だと、音ばかりでなかなか温まらない印象でした。
ただ、寒冷地用のエアコンというのもあるので(価格は高いですが)興味のある方は調べてみてください。
地方に移住する場合、光熱費は増えることを覚悟する
地方に移住する場合、人口密集度が違うので「効率」の観点からすると、光熱費は都市部に比べると増える可能性が高いと考えた方がよさそうです。
また、私たちのように寒い場所に移住するのであれば、電気・暖房費用が確実に増加します。
住む場所が変わると、家賃や飲み代が減ったり光熱費や車の費用が増えたり、家庭の支出のバランスが都市部とは違ってくるというイメージを持っておくとわかりやすいです。
光熱費は快適に暮らすためには必要な部分ですので、あとでびっくりすることのないように、少し増えることを前提に考えておくといいと思います。
寒い地域への移住や引越しを考えている方の、1つの参考になれば幸いです。
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